地域発「価値創造」企業―知識社会の経営戦略 (KUT起業家コース叢書)
日本のNPOはなぜ不幸なのか?―「社会をよくする」が報われない構造を解く
誰が世界を変えるのか ソーシャルイノベーションはここから始まる
題名ほど内容がない
(2008-11-27)
中身が薄い。いいことをしていると著者が認識した人の活動を紹介しているのが大半(9割近い)。社会貢献をなんでもいいからしてみたい、という人には参考になるだろうし、世の中には偉い人がいることを知りたい人にもお勧めだが、それ以上の興味に応えるほどの情報がない。雑誌や新聞で「こんな素晴らしい人がいます」という連載があったとして、それを本にまとめた、というレベル。
実際に社会起業したい、と考えている人には、特に役立つ内容はないと思われる。
熱い!!!!!
(2008-11-07)
まずこの本に感謝したい。最近仕事がうまくいっていなくてクサっていたのだが、この本を読んで一気にワクワクして、熱い気分になることができた。通勤電車の中で、また、さっき週末なので買い物に行こうと思い乗った電車の中で、夢中になって読んでしまった。体調があまり良くないなあとか思っていたが、読んでいる間はそんなことは吹っ飛んでいた。そのくらい昂ぶってしまった。まあ自分は影響されやすいほうだから、というのもあるんだろうけど。
泣かせるストーリーの小説でもないのに、何度か泣きそうになってしまった。いや、ほとんど泣いていた。電車の中で、人目につきたくないので頑張ってこらえて、鼻水をひたすらすすっていた・・・
そのくらい、紹介されている人々の、ひたむきさ、純粋さ、すさまじい行動力、世の中を良くしたいという想い、納得できる仕事がしたいという想い、それらのもろもろの思いがすごい波動として伝わってくるのだ。
自分も大学の頃、損得でなく、好きなことをやるんだ、少しでも理想に近い生き方をするんだ、と張り切っていたつもりだったが、空回りしてばかりで、今、いわゆる堅い仕事をしている。
最近自分は、1年後、2年後もできるだけ安心感を持って生活できていたらいいな、とか、そういう感覚で生活していることが多くなっている気がする。
しかしこの本に登場する社会起業家たちは、後半、大塚さんという人の言葉にもあったが、今日が人生の最後でも、後悔しないような生き方をしよう、そういう生き方をしている人たちではないか。今日この仕事ができれば、明日死んでもいい、そのくらいの気合いで仕事をして、人生に取り組んでいる人たちではないか…
それはちょっと私が話を美化したくて思っただけで、決してその人たちがみんなそれほどの意識で仕事をしているわけではないかもしれない。しかしとにかくそのくらいの思いで、納得のいく仕事を自分たちで作りだし、それに全力投球する、そういう生き方ができたら、どれほどの充実感が感じられるだろう…
私のように、わりと若いほうの人でも、生活のためにと割り切って、普通、と言われる仕事をしている人もいっぱいいると思う。しかし、仕事、生き方に対する考え方って変わってきているんだな、ということは大学のころから少しずつ感じていた。今は仕事というものの過渡期なんではないか。こんな仕事がしてみたい、という理想があっても、ちょっとした機会、きっかけがなくて、普通の仕事に就いている人もいっぱいいると思う。ここに登場しているような人たちが、どんどん周りの人を引きずりこんで、社会起業人口を増やしてくれたら、もっと楽しく、生き生きした世の中ができてくるのではないか、そういう気がする。
いや、増やしてくれたら、と思っていてはいけないかもしれない。自分も何かそういう仕事にいつか参加してみたい。もしかしたらここに出てくるような仕事に向いていないかもしれないが、自分で納得できる仕事を見つけ出し、思い切って取り組むことができればいいのではないか。
ここに出てくる人たちがうらやましいと思った。そして、ヒトにはいろんな想像力がある、可能性がある、ということに改めて気付かせてくれたことにひたすら感謝したい。
団塊世代の革命家は企業に入り、今の若者は社会起業家で世界を変える?
(2008-08-10)
私が「社会起業家」というのを知ったのは、フローレンスという病児保育を業務にしているNPOについての本を読んだのがきっかけです。
ソーシャルベンチャーとか、ソーシャルアントレプレナーなどとも呼ばれています。
30年〜40年ぐらいの若者たちは大学闘争で、社会を変えようとしたが、挫折した多くの人たちは、既成の企業にはいり、団塊世代と呼ばれ、企業の成長とその中での出世争いに、人生の多くの時間を費やしたのではないでしょうか。
ところが、いまの若者の中には、社会起業家として、NPOや企業をたちあげ、社会のためになり、自分でもやりがいのあることを職業としようとしています。
フローレンスについて書かれた本にもあるとおり、社会を変えることをあきらめず社会起業家になり、社会を変えることを職業にしようとしていると言えるでしょう。
その実例を紹介したのが、本書です。学生耕作隊を組織して農業に貢献しようとする人、千葉県木更津市の町おこしのベンチャーを学生時代に立ち上げた人など……。
驚くのは、その本書が、かなりの人たちの支持を集め、ベストセラーの一角に入ったことでしょう。
こんな動きを支持する若者が、多くいるということを示していると思われ、今後の日本の経済社会を考えるうえでも、無視できない著作でしょう。
make the world a better place!
(2008-06-17)
社会問題を解決するための活動はただ1回やればいいというわけではない。持続
的・継続的に続けなければ意味がない。寄付に依存したボランティアやNPOではな
かなか効果を上げるのは難しいだろう。そこで今注目されているのが社会起業家
である。
社会起業家は社会問題を解決する仕事(ビジネス)を自ら作りながら働いている。
ビジネスの要素を取り入れることで、生きるためにお金が必要な人も仕事として活
動に参加できる。ビジネスなので責任が高まり、援助を受ける側も善意がいつ途切
れるのか心配する必要も少なくなる。「仕組み」ができているので活動が継続でき
る。
本書はそのような社会起業家、もっと言えば日本の若い社会起業家を紹介する本
だ。「地域再生」「キャリア支援」「ワークライフ・バランス」「農業再生」「在
日外国人支援」「途上国支援」「環境保護」「NPO/NGO支援」という8つの分野で
活動している21の団体が紹介されている。
実例が紹介されているので「社会起業家はこういうことをしているのか」と実感
がわく。社会問題を解決する、というとなんだか大それた目標の気がするが、実際
に彼らが行っているのは身近なこと、また自分自身ができることであることが多い。
自分にもなにかできるかも、小さなことでも始めてみることが大事なのかと感じた。
この本はライターが取材して書いたオムニバス形式の本だ。なので社会起業家に
興味をもち「もっと社会起業家の活動を深く知りたい」という人は別の本も参照す
るといいだろう。社会起業家が書いた本などを参照すれば、もっと活動の内容が深
く知れる。
行政や他人に頼るのではなく、日本をより良い社会にするために自分になにがで
きるか。そのことを考えるうえで多くの示唆を与えてくれる本だ。