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だれが「本」を殺すのか〈上〉 (新潮文庫)


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  • 佐野 眞一
  • 新潮社
  • グループ:Book
  • ランキング:22210
  • 価格:¥ 700
  • 発売日:2004-05
  • 通常24時間以内に発送
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カスタマーレビュー 総合評価:

出版不況問題の最たるルポ(上巻)  (2007-08-22)
 この本は,出版不況の現場をルポした本の中では最たるものと言える。その理由は,佐野さんが旺盛な取材と調査で様々な角度から(上巻は捜査編の6章)出版不況について検証しているからである。また,様々なデータを駆使しているので,今出版業界はどのようになっているのかがよくわかる内容になっている。
 上巻で特に私が驚いたのは,本の出版点数が20年前の2倍にも増えていること,書店の「金太郎飴」化が進んでいること,返品率が雑誌で3割,書籍で4割にも上っていることである。これらの異常な状況はどうすればよいのか。
 この本を読むと,今の出版不況の問題について考えさせられてしまう。
 

取材力の高さと構成が良い  (2005-11-24)
90年代後半から現在まで続く出版不況に翻弄される「本」に関連する業界を描いたノンフィクション。
下巻も読んでこれを書いているが、誰が殺す(した)かは結局よくわからない。
出版や取次ぎの制度、体質の古臭さ、問題点が事細かに書かれていてわかりやすかった。この体制がなぜ最近まで生きながらえることができたのかもう少し分析してくれてもいいのではないかと思う。筆者の本に対する思い入れの強さが随所に見られ、共感はできるが、その思い入れ通りの業界になったとしても出版不況から脱却できそうになさそうなのが滑稽でもあり残念でもある。多様性を否定しているような発言がある上に代替案がない。

熱い事件ルポルタージュ(上)  (2005-09-13)
 この本は、「著者が産みだしたテキストが、編集者と出版社の手で加工され、取次を経て書店に並び、本という名の商品として読者に消費されるまでの全プロセス」を串刺し状に書き、「出版界全体の構造と、そこに襲う巨大なうねり」を伝えた「事件ルポルタージュ」である(「文庫版のためのあとがき」より)。
 今、「本」は死にそうになっている。大型書店に行けば、産業ロックならぬ産業ベストセラーばかりが目立ち、零細書店は次々につぶれ、ブックオフにはコミックばかり並ぶ。どこかにいい本はあるのだろうが、その本と出合うきっかけが少なくなった。これを、筆者は、「文化状況」と片付けない。「いま、本を殺そうとしているのは誰なのか。出版社なのか編集者なのか取次なのか。それとも書店なのか図書館なのか書評家たちなのか。いや、ひょっとしたら私を含めた筆者たちかもしれないし、意外にも読者なのかもしれない(「あとがき」より)」。
 ただ、「事件ルポルタージュ」というだけあって、推理や主観が勝ちすぎる箇所があり、この本だけで「本を殺そうとしている」犯人を特定するのは、危険だろう。
 しかし、現場取材が徹底しており、その論旨には、説得力がある。また、断定的ともいえる推理には、一種の破壊力すら感じる。あたかも、第一級のミステリー小説を読むようだ。
 上巻は、「捜査編(上)」として、書店、流通、版元、地方出版、編集者、図書館にスポットをあてる。

マーケットプレイス  (2004-12-27)
まぁ、なんだ。
この本を読んだなら少なくともこの本はマーケットプレイスとかブックオフには出すなよ。さすがに、俺もこれは人には貸さずに『買って読みなよ』って言ったぞ

本や書店に興味ある方は大変面白く読める  (2004-10-25)
面白くて一気によみました。
旧中央公論な「いい本をだせば万事OK」的姿勢や、教条的な教養至上主義を
時代遅れと叱咤しながらも、著者には本好きが持っているあのある種の「思い
入れ」をやはり感じます。それがゆえか、時にブレるのが面白くもあります。
しかし、この本を手にとる方は、やはり著者同様の心性を持つ人ではないでし
ょうか。そこが少し引っかかる。
書物を単なる「情報を得る手段」とみるなら、媒体としての本はソフトと一体と
いうポータビリティを持つとはいえ、やはり、愚鈍なハードにすぎない。「消費さ
れるもの」としてみても、携帯電話や他メディア等の強力な競合相手がいます。
そもそも、「読書」という行為の時間感覚そのものが、「消費」のスピードにはそぐ
わず、もはや前時代的なものになりつつあるのかもしれない。著者の「本の世界は
歌うものばかりで聞くもののいないカラオケボックスのようだ」という例えは言い
えて妙だと思いました。それと、流通、業界体質、消費者の「舌の退化」等。
低迷する日本酒の現状と、とても良く似ている気がします。いい酒を醸しても、
それを評価し購入するのはごく一部の人々だし。個人的な思い込みですが、子供の
本との関わりについて影響を与える最も大きな要因は、家庭に本があるか否かだと
思っています。所謂、「背表紙読書」の影響って、物凄と思います。
『ブックオオフと出版業界』も関係本としてオススメ。

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