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アラブの大富豪 (新潮新書)


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  • 前田 高行
  • 新潮社
  • グループ:Book
  • ランキング:108966
  • 価格:¥ 714
  • 発売日:2008-02
  • 通常24時間以内に発送
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カスタマーレビュー 総合評価:

入門書ながら、アラブの理解に役に立つ  (2008-12-29)
一時1バレル147ドルまで上昇した原油先物と、
膨れ上がったオイルマネーの動向について、
報道されない日は、現在無いといっても良い。

しかしその出口であるアラブ諸国、特に実際に
そのオイルマネーを動かしている「大富豪たち」については、
OPECのニュースでずらりと並んだ姿以外
私を含め皆、殆ど知らないのではないだろうか?
特に実際どのような生活をしているのかについては
イメージの範疇を出るものではないだろう。

その疑問に彼らの出自等背景から丁寧に説明してくれるのが本書である。
サイズ・分量ともにコンパクトで判り易い。
それなのにヨルダンのハシミテ家にまで言及してあり
入門書ながら、アラブの理解に役に立つ良書である。

イスラムでは利息が禁止されているのか。知らなかった。  (2008-09-27)
アラブの国々の位置関係もあやふやで、すべての国が石油で潤っているんだろうと漠然と思い込んでいる自分にとって、この本を手に取った理由は“アラブの金持ちの資産は一体どのくらいなのだろうか”“彼らは一体どんな生活をしているのだろうか”という非常に下世話な興味だった。

たしかに、そういった具体的な金額や彼等の生活ぶりに言及している箇所もあるにはあったのだが、中心となるのは「○○という国の○○という王族は大富豪であるが、彼が大富豪となり得たのは○○によるものである」というごくありふれたものだ。しかも具体的な金額は殆んど出てこない。

ところが、これが彼らの生い立ちや民族の歴史的背景にまで遡って説明されるので非常におもしろい。

著者によるとアラブの大富豪と呼ばれる人達の資産がどのくらいあるのかは分からないのだそうだ(勿論思ったよりも少ないのではないかという意味ではなく)、その理由や背景も書かれているのだが、確かに頷けるものがあった。

アラブ初心者に最高の本  (2008-07-22)
私はこれまでアラブ関係の本に無関心でした。その理由は、殆どが宗教(イスラム教)や複雑な歴史にフォーカスした「小難しい」話が多いように感じていたからです。しかしこの本は、もっと俗っぽく読者に迫ってきます。「金持ち社会って、すごいぞ〜」と。アラブの大富豪を通して理解するアラブ社会が、必ずしも正しいことばかりではないのでしょうが、アラブに関心がありながらとっつきにくさを感じている方には、うってつけの入門本です。

世界経済を形成する大きな「流れ」  (2008-05-24)
イスラム圏の情報に触れる機会のない日本においては、アラブの人々の生活は見えにくい。さらに、テロ報道に代表される報道だけを見ていると、偏った情報しか得られない。文化圏を正確に、やさしく解説したメディアはまだまだ少ないと思う。しかし、世界の構成を考えたときに、歴史的にもその存在は非常に大きく、膨大なオイルマネーで市場を席巻している昨今、経済市場ではアラブの存在は、もはや「知らない」では済まされない。

アラブの人々の経済活動に視点を置いた本書は、文化圏を理解する導入書としては非常にわかりやすい。グローバルに通用するお金を基準に考えると、冷静に見ることができる。

たとえば、2章「世界一多忙なドバイのCEO」や3章「王族投資家アルワリード王子」で取り上げられたお話などは、純粋なビジネスのお話である。アラブの中にも石油資源の無い国もあり、立場的に資源の恩恵を得られない人もいる。そんな中で機会を見極め、それぞれの社会情勢やいろんな立場を克服し、近隣国の富の循環をコントロールし、成功に結びつけている。グローバルなビジネスを考える上では非常に刺激になる内容だ。

また、第5章の「ムハマンドの末裔、ヨルダン・ハシミテ王家」で取り上げられるヨルダンは、本書のタイトル「大富豪」とはほとんど関係の無い、資源の乏しい国なのだが、その外交的役割は、トラブルの絶えない中東情勢を知る上で欠かせない存在になる。こういった、お金以外のお話もしっかりと抑えているあたりがありがたい。

膨大なオイル・マネーは川の流れのように、世界に広がってきている。その源流となるサウジアラビア、アブダビ、カタル、クウェイトをはじめ、それをせき止めて世界各国に送る運河のような役割を果たすドバイのような国、その流れを待ち受けるヨルダンなどの周辺国家。オイル・マネーの川が世界に与える影響は、どんどん大きくなってきている。
(第4章「踊る湾岸マネー」末尾のまとめ)

世界経済を形成する大きな「流れ」を知るために、確実に抑えておきたい本でした。

内容に雑な所が  (2008-05-16)
興味深い内容だが、筆者の専門外のことに話が及ぶと、記述に粗雑さが目立つ。例えば、P113の「人口統計とはそもそもその国の国籍を有するものを対象としており、日本の人口統計には東南アジアなどからの出稼ぎ労働者の人数は含まれていない。」という記述。「東南アジアからの出稼ぎ労働者」というのがどういうカテゴリーの人を指すのか、判断しかねるが、日本の国勢調査は日本国籍以外の人々も調査の対象としており、所謂、在日韓国朝鮮人などは人口統計に含まれる。また、「米国は移民の国と言われ、人口統計にはその人数が含まれているが、彼らは米国籍を持つ立派な市民である。」という記述も変である。米国籍を持つのが立派な市民かどうかは知らないが、それはさておき、移民がすべて米国市民権保持者とは限らないし、米国市民以外も人口センサスの対象に含まれる。どうも、筆者は、このあたりの事情に疎いように思うし、若干の差別意識のようなものも感じとれてしまう。

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