市場を創る―バザールからネット取引まで (叢書“制度を考える”)
The Mode of Information: Poststructuralism and Social Contexts
宝の海
(2006-04-11)
ネット上での行動や心理を研究している人は、この一冊を逃してはいけないでしょう。オンラインペルソナ、ネットでの自分と現実での自分、実に貴重な事例(体験者が語ったことばなど)を載せています。その分野で論文を書きたい人にとって宝の海といった感じ。
自作自演に保護と憐れみを
(2004-10-08)
例えば、ここに男がいる、女かもしれない、実年齢も外見もけっして若くはない、オタク第一世代の上限である50代の可能性もある、
孤独である、家族には恵まれていない、自ら選んだ孤独である故に誰も癒してはくれず、また自ら癒しを求めることも出来ない、男の楽しい思い出は遠い昔のことだけである、同級生と会った時などあの頃がいちばん良かったと大声で発言する筆頭の人物だったりする、つい最近の良い思い出はひとつもない、いつからそうなったかのかはもう思い出すことさえできない、
外見はどうであろう、決してお洒落ではない、どう装って良いのかもじつは分からない、誰にも教えを請えないかもしれない、しかし、断じて自分を哀れとは思いたくないのである、
ある時、男はインターネットを知る、書き込みを始める、男は一時的な開放感を得る、それも短期間のことである、男はまた思い知るのである、人の注意を惹くほどの文章を書けない事に、読書家を気取って見る、ところが実のところは一つも読んではいない、週刊誌と夕刊紙の書評欄の受け売りである、新聞の書評欄は難しくて読めないのだから、すでに現役の音楽ファンでもない、遠い昔に聞いたレコードのCDを新たに買い求めて回顧に耽るばかりである、
孤独は増すばかりである、男は今日もモニターに向かう、モニター・スクリーンにかすかに反射する彼自身の姿に気付くことはない、
本書はそんな淋しい人達の臨床例に関する精神科医の記録、
アメリカでは既に精神科医が日常的に馴染み深いものになっていること、特に都市部では健著であろう、を再認識させられる本、
評者は精神科医という職業が日本でもアメリカのように繁盛することを望みはしないが、まだまだ活躍の余地はあると思う、日本においては新興宗教が相当程度、精神科医の仕事を代行していることも確かであり、若手の精神科医によるこの分野への貢献を期待したい、