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イスラーム世界の女性たち (文春新書)


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  • 白須 英子
  • 文藝春秋
  • グループ:Book
  • ランキング:219540
  • 価格:¥ 735
  • 発売日:2003-09-20
  • 通常24時間以内に発送
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カスタマーレビュー 総合評価:

女性のしたたかさもかいま見えた  (2004-12-31)
クルアーンには女性は四人まで娶って良いと書かれている。これはイスラーム社会のことを少し知っている人ならば聞いたことのあることであろう。
そして複数の妻を娶った場合は全ての妻を平等に扱わなければならない、扱えないのならば複数の妻を娶ってはならないということも同時に書いてあることを知っている人もけっこう多いのではないか。
さらに、クルアーンの書かれた時代に女性の地位は決して低くなかったこと、イスラームの本来の教えでは男女は基本的に平等(というより唯一神の前では全ての人間は平等である)ということもイスラームに関する知識のある人にはよく知られたことである。

しかし、実際にはイスラームは女性を抑圧する社会と思われているし、そのような部分があることも否定出来ない事実である。
著者は、聖書やクルアーンの記述から、近代化の波の中での女性たちの葛藤や、現代におけるサウジアラビアの女性たちのデモ、夫や一族の面子を守るための妻殺しといった様々な例を挙げてイスラームにおける女性の存在を考察している。
イスラーム世界における女性蔑視は、イスラームに起源するものではなく、それぞれの地域の風習に起源するものであることが明らかになっていく。

ただ、女性蔑視や女性抑圧といえるものも視点を変えれば決してそうではないことも教えてくれる。ブルカなどもかえって外部からの視線を遮る装置となることなど西洋や日本の視点からだけで物事を捉えてはならないことに気付かされる。また信仰告白のためのベールの着用、自己の純潔の証としての女子割礼なども既存の視点からでは捉えられない現象である。自己の周囲の状況を利用して主張していくしたたかさは地域が変わっても同じであることも感心したところである。

巧妙な社会と筆者  (2004-03-09)
女性を丁重に扱うのは、当然ただの差別意識からではないですよね。
イスラム社会では、女性は抑圧されたり不当に扱われているどころか
結構大事にされてきた様です(やっぱり)。
女性のリーダー(王様)も能力次第ではいたようです。
ブルカやハレム(所謂ハーレム)文化もその典型だそうです。

丁重さが過度なのかどうかは評価の分かれるところでしょうけれど
本書で紹介されているイスラムの男性達は、容易に妻を持てません。
しかも強姦なんてしようものなら死刑ものだそうです。

女性も破廉恥だと私刑に処せられるようです。
男なんてヤツはそれだけなの?、みたいな話はさておき
男は女を抱けるだけの器を求められているあたりは、日本男性も
少しは見習うべき点があるかもしれない、なんて呑気に思いました。

ところで、女性器の一部または全てを切除する割礼についての筆者の見解は
筆者の性格の一端を垣間見せる解釈になっていて、興味深いです。
思わず、なるほど、と心の中で呟いてしまいました。
「ドキュメント 女子割礼」内海夏子著/集英社新書 の併読で
見方を擦り合わせると丁度良いと思います。

本書でイスラームの伝説や伝統、暮らし振りに触れられます。
長い時の流れの中で、イスラーム社会は熟成されてきていますね。
死んでも守りたい、と思う気持ちも分からないではないです。
(だから尚更、「無差別」テロってのは勘弁願いたいのですが)
現在は転換期なのかな、なんてぼんやり思わされました。

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