藤原氏の代表的名著、待望の文庫化。
(2008-11-17)
藤原正彦氏の代表的名著、待望の文庫化である。
藤原氏特有といっていい、格調高く、無駄のない、それでいて平易な文章が、「いつまでも読み続けていたい」という気持ちにさせる。
なぜこれほど優れた文章力を持っておられるのか、本当に感嘆するしかない。
個人的には、フェルマー最終定理を証明したワイルズのエピソードが一番好きで、読み返すたびに涙ぐみそうになる。
将来、理数系を志望している中学生の次女に、(強制的に?)読ませています。
「先生は五年間に一度しか笑わなかった」
(2008-11-09)
天才と呼ばれた人たちの栄光は何となく想像できそうですが、
挫折となると「何故?」という疑問が湧いてきます。それが本書を
手に取った理由でもあります。
タイトルは、アイザック・ニュートンの助手の言葉だそうです。
寝食を忘れるといいますが、本書に登場する天才たちの集中力、
執着心は桁外れです。そのために失ったものも大きかった…。
インドで埋もれかけていた飛びぬけた才能を見い出したのは、
ケンブリッジの若き才能。時には当時の一流の数学者の理解をも
超える発想を持つ彼ら天才が世に出るためには、彼らを支えた
人たちとの運命的な出会いが不可欠でした。
著者自らが現地に赴き取材をされているので、紀行文的な
ところもあって面白く、数学の知識がなくても十分楽しめました。