クロスイッチ―電通式クロスメディアコミュニケーションのつくりかた
次世代マーケティングプラットフォーム 広告とマスメディアの地位を奪うもの
実践的教科書。良書です。
(2008-12-03)
「インサイト」あまり聞きなれない言葉でしたが、「コンセプト」とは違うアカウントプランニング発想法の一つです。
三流のなんちゃって広告屋は、中途半端な市場調査をもとに商品特性をなんとなく分析し、ブランディングを画策し、レトリックで締めくくる。といった旧態依然のコンセプトメーキングでクライアントの了解を得ようとしますが、こういった作り手側の論理が、抽象的でいかにダメなのかが本書でよく分かりました。
コンセプトを成立させるために、ターゲットとなる消費者のマインドは、あくまでバックボーンとして創作されることが多々ありますが、本書は、この消費者側のマインドに焦点をあて、探り出し、的確な提案をする実践的な手法が書かれています。「インサイト」を丁寧に掘り下げることにより、差別化を画策することができそうです。
また、実践手法(考え方)の中に、企業側論理を押し付けてはいけないといった禁止事項もキチンと解説されています。どうしても、モリで突くより網、ライフルより散弾銃といった心理に陥りがちであるといった指摘も的確にされています。対象をまとめるのではなく、選択することが重要といった指摘にはしびれてしまいます。
顕在化した定量的調査は必要とせず、対象消費者の潜在意識に基づくインサイトは、入りやすい反面、対象消費者になりきるためのジェネレーションギャップなどが課題となるかも。
商品企画、広報の他にもコミュニケーションツールとしても使える実践手法を紐解いた良書です。
プランニングをする人のために
(2008-11-05)
消費者インサイトの見つけ方、そのインサイトの中からキーインサイトを導く方法、そしてプロポジションへの落とし込みといった流れが丁寧に網羅されています。
常に結果が求められる現在のプランニングでは、消費者から発想することはとても重要なファクターになっています。
クライアント発のプラニンングですと、商品への思い入れが強い分、フラットな目で見れておらず、本当の意味での課題解決になっていない場合が多いです。
そんな時に使うのがこの「インサイト」を用いたアカウントプランニングという発想だと思います。
消費者に向き合うからこそ、結果へ最短の距離で辿り着けるのではないでしょうか。
これまでの広告会社では、クライアントとの関係が主従関係になっていることが多く、こういった発想への転換がとても難しいとは思いますが、今後、真のパートナーとして残っていくためには身につけ、実践していかないといけないスキルなのでしょうね。
そのためにはとても参考になる本だと思います。
発想は鍛えられるーマーケティング、企画職従事者必読ー
(2008-11-01)
なぜ、人が思いつかないことを思いつくのか。
それは、思いついてしまったから...
洞察とは霊感であり、
突然訪れる啓示のようなものであり、
それゆえに極めて個人的で当事者の才覚やセンスによるところが大きいもの...
そう思っている人は多いのでは。
この本は、筆者の前作「インサイト」から一歩突っ込んで
「言われてみれば簡単に思えるけど、なかなか思い付かないこと」
をどう導き出すのか、どう発見するのかを、まさに実践トレーニングというにふさわしい
とても具体的な形で提示してくれる。
それは、よくある「こんな風に考えてみましょう」的なフレームの提示ではなく、
具体的な調査の方法(というかその質問内容まで!)やワークショップ、ブレーンストーミングの中身まで
をつまびらかに明かす形で提示されている。
特に、最後リアルタイムで綴られる実際のワークショップの模様は圧巻。
マーケティングその他企画職に携わる人には
相当参考になるはず。
消費者になりきる!!
(2008-10-25)
著者の前作も読ませていただきましたが、本書はタイトルが示す通り、より実践的で、テキストとしても使えるものになっています。
インサイトはけして曖昧なものではなく、売り上げアップのための、最強の力だと思わされました。
製品から発送していくと、往々にして、消費者とかけ離れた都合の良いインサイト(もどき)が作られていく・・・本当にその通りだと思います。
ターゲット消費者になりきるワークショップなど、ひとりでもできるツールが役に立ちます。読みごたえもあり、とても良い本です。