プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか (はじめて読むドラッカー (自己実現編))
パレートを誤解させる
(2008-12-03)
パレートの原典(訳本)は、マーケットプレイスでの扱いしかない。神保町を全て調べた訳ではないから、古本は出回っているのかも知れない。本書のレビュアーの皆さんはおそらく原典を読んでいないだろう。評者も同様だ。本書はパレートに対する「トンデモ」な誤解を招きかねないのである。
例えば、日経の『日本経済事典』(1996年第1版)をひもとけばわかるように、パレートの法則(80対20の法則)などというものは、どこにもない。
その旨は、この本にも小さな字で注釈があるが、本文ではいかにもパレートがそれを唱えたかのごとくに書かれている。
パレート自身の理論は、「パレート最適」「パレート効率的」という極めて限定的なタームしかないのである。パレート最適(効率的)とは、「他の個人を犠牲にすることなしにはある個人の厚生を高めることができない状態」(同事典、466頁)とある。
アカデミズムの現場では知らず、本書をはじめとする「ビジネス」ジャンルにおいては、パレートがワルラスを継承し、一般均衡論の完成に寄与しつつも、効用概念に対する心理学的アプローチを重視し、「効用は測定不可能」という立場にとったことを看過しているように思われる。
なるほど、「パレート最適」に関しては、完全競争下で実現するとパレート自身が考えていたようだが、例えば『岩波・経済学小事典第3版』(都留重人編)によれば、パレートの思想はファシズムとの親和性が強く、事実ムッソリーニとの深い関係も事実として指摘できる。
いずれにしても、パレートの思想は極めて多義的であり、問題含みである。まともな入門書もなく、本書のような俗流理解が大いなる誤解を生んでいる。
理論の応用こそ、学問的な発展の証しという面はあるが、「80対20」の場合は恣意的な悪用が多すぎるのではないか。
アカデミズムを経た、まともな入門書が待望される。
つまらないことをやめて、効率化する
(2008-08-18)
パレートの80対20の法則理論よりも、「努力と報酬とは別物」「他人のために懸命に働くことは、自分が望んでいるものを手に入れる効率的な方法ではない」といったイズムが強調されているように思います。
さらに、「つまらないことはやめる」「つまらない会議に出席しないためには、必要とあれば、どんな嘘でも平気でつく」「仕事をしてないときのほうが幸せと感じるようなら、仕事の量を減らすか、仕事を変えた方がいい」といったフレーズが印象的でした。こういう考え方もあるんだ、ということを知るにはビジネス・経営関係者以外の人が読んでも、参考になります。
今まで読んだ本の中でtop3に入る!
(2008-05-07)
要は大多数のどうでもいいことと少数の大事なことを見極めて
生活、ビジネスに生かそうということが書かれいます。
絶対読むべき。
あらゆる分野に応用可能
(2008-05-06)
「80対20の法則」を応用することによって、少ない労力で、大きな成果を目指すことを提案する一冊。22カ国語で翻訳された、世界的なベストセラーです。
この「80対20の法則」は、アウトプットの80%というのは、インプットの20%の部分によって占められる
というのが、その本質です。
そして、成果を生み出す20%の部分に集中し、より大きな成果を目指そうというのが本書の狙いなのです。
ここで大切なのは、まず、その20%部分をきちんと見極めることです。本書ではその見極める方法について解説されているのはもちろんのこと、「80対20の法則」の応用事例もビジネスから生活までと、非常に豊富です。
この法則は、様々な分野で応用可能です。本書を読んで、あなたなりの「80対20の法則」を考えてみるのも面白いのではないでしょうか。
前半は★1つ
(2008-04-29)
パレートの法則の解説・演繹だけで成立している本です。成果の80%は努力の20%からもたらされている(つまり、努力の80%は効果が薄い)ので、無闇に努力するのではなくて、何にエネルギーを使うべきかよく見きわめろ、という話です。・・・といってしまえば、それまでですし、それだけの話ですが、この話は深遠です。
前半はパレートの法則の説明が多くイマイチでしたが、後半では著者の考え方が平易にまとめられており、面白かったです。パレートの法則をきちんと見つめ直す上で、本書はいい機会になると思います。