研究計画書の考え方―大学院を目指す人のために (DIAMOND EXECUTIVE DATA BOOK)
大学院・大学編入学社会人入試の小論文―思考のメソッドとまとめ方
今後の指針になりました。
(2008-08-23)
大学院に進学する意義について、自身の思考を整理するとてもいい契機となる本でした。
実際に面接官の教授に質問される内容も一緒で、受験した後に、改めて役に立った実感の
ある本となりました。今後、修士論文を完成させるまでに何度も読み返し、原点に立ち戻り
たいと思います。
方法ではなく思想として
(2007-06-01)
この本は、日本語教育における研究の考え方と方法について書かれている。
しかし、その前提にあるのは、著者自身のなかにある思想だろう。だから、書かれていることが、小手先の方法ではなく、思想として表れているように思える。
このことはとても大切なことで、こうした視点を見失うと、目の前の方法だけにとらわれ、役に立たないとか、分野が偏っているという、それこそ偏見に陥ってしまう。
研究とは何か、学問とは何か、という問題について一度立ち止まって考えさせてくれる良書であると私は思う。こういう著者に、もっと具体的な論文やレポートの書き方とかの指南を受けたら、きっと得るところが大きいように思うのは私だけだろうか。
内容がかたより過ぎでは?
(2007-03-30)
私は卒業研究に取り組み始めた化学系大学4年生です。
この本は研究計画書を作成する上で、その書き方ではなく考え方やその意義など
についてよく書かれており仕事をする社会人なども本書で書かれている問題提起
の仕方など参考になる事はたくさんあると思います。
しかし、筆者が日本語研究の専攻であるせいか使われている例がその分野の話ば
かりでまた、載っている体験談も全てその分野での大学院に通っている人達の話
です。ちなみに5章ある章の5章目のタイトルは「日本語教師を目指す人の為に」
です。
私がなぜ星を2つにしたかというと、研究計画書に対する考え方はとても理論的
で分かりやすく書かれているが、例が少なく、上記の様に話が筆者の専攻に片寄っ
ている時があるのではないかと感じたからです。また私は理系の学生という事もあ
りこの本だけでは研究計画書は書けないと感じたからです。
個人から普遍への過程としての研究
(2006-05-22)
研究をどう始めどう進めるのか,特に教育分野での研究計画書の書き方を柱に解説。
個人的な驚き・疑問こそを普遍的な知へと練り上げるプロセス(それを人生と呼ぶのには赤面だが)として研究を捉える。よって計画書も,この研究になぜ興味をもち,なぜその方法でするのかが,その個人の魅力として書かれねばならないと説く。院試では,研究テーマを採用するのではなくその研究をする人を採用するのだから,言われてみれば院試で審査する側からは当然の発想だ。
ただ,本書は,個人的興味から普遍的知へというプロセスを具体的に説明するが故に,例として挙げられている日本語教育分野の閉鎖性も明らかにしているのは思わぬ副作用。プロセスが進む毎に,人類の築いた壮大な知の体系とは隔絶された,独特の日本語教育の体系の中へと落ちて行く感を受けた。
細かい研究方法は各分野の書に,書き方は是雄本に,論理は野矢や福沢の著作に,と,すでに優れた参考書が多々ある分野だが,それら以前の,結局どうすりゃいいのよ,という根本に真っ向答えるものは本書くらいだろう。院試志願者や研究とは何かが見えない院生にお勧め。
研究と問題解決のプロセス
(2006-04-17)
本書は「研究計画書」の作成を軸にしながら,テーマはきわめて普遍的だ。ここに記されたことは,日常生活で展開していけそうだ。これから大学院で論文書く人たちだけでなく,社会のあらゆる場面での問題解決を考えるのに有効だと思った。全体を通し,問題解決とはどのように展開するのかと共に,大学院とはどんなことをしているところなのかというイメージも持てるようになり面白い。生き方や働き方の選択肢として,多くの社会人が大学や大学院に注目している。そこで,なぜ大学院か,なぜ研究かという始めの問いは,「修士でも取っておこうかな」という自分の考えを見透かされたようでぎくりとした。「研究」とは,問題意識を持つ“持続可能な営み”として,特別視せずに考え,挑戦してみることができそうだ。何気なく記された「大学院は,私たちにとって,一つのプロセスにすぎません」という著者のこのことばが光っている。