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地政学―アメリカの世界戦略地図


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  • 奥山 真司
  • 五月書房
  • グループ:Book
  • ランキング:14128
  • 価格:¥ 2,310
  • ポイント:23 pt
  • 発売日:2004-10
  • 通常24時間以内に発送
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カスタマーレビュー 総合評価:

国際政治学の潮流を説明  (2008-05-03)
キッシンジャーが、米中国交回復の背景を説明するのに際して、アメリカの国益は、『地政学的に考え』ユーラシア大陸(ハートランド)がひとつの勢力に支配されないこと、と定義し、ソ連の中国支配に抗し、それを逆手に中ソ離間を図った、と説明しているのを読んで以来、地政学、という学問体系に興味を持っていた。地政学の定義を論じると複雑になるが、私的には、善悪を廃した、地球全体を考慮した地理的観点からの戦略論、と理解している。

正直、地政学を理解するために手ごろな本はないかと適当に手を取った本だったが、思いのほかよい内容だった。マハン、マッキンダー、ハウスフォーファー、スパイクマン、など地政学における著名人の理論をシンプルに解説しているが、本書はそれにとどまらず、ケナンやリップマンを例に、冷戦時代の政策形成の学問的背景を、更には、それを通して、アメリカでは、戦略を組織的に研究する機関がいくつもあり、善悪ではなく、それらの機関、そこが生み出した戦略論により政策が形成されていることを解説している。

更には、近年の国際政治学の著名人とその理論、それに対する反応、批判なども紹介してる。フランシス・フクヤマ『歴史の終わり』や、サミュエル・ハンティントン『文明の衝突』、フリードマン『レクサスとオリーブの木』などで、世界的な国際政治学の潮流を理解するうえでも非常に参考になる。

本書は、それらの紹介がメインで、著者自身が言うように、自身の考えはほとんど含まれていない。しかし、それらを紹介することにより、アメリカの戦略は、善悪ばかりではなく、一方いかがわしい陰謀などでもなく、学問的、組織的に研究されていること、それらの理論は、日本的なおとなしく、上品な、ものではなく、中には「平和を保つためには、各国がすべて核武装すればよい」といった極端なものももあるほど、生臭いものであることを例証している。更に、戦後アメリカにより日本から葬り去られ、現在地政学がマイナーにしか扱われていないことを嘆き、今の日本に地政学が必要であり、その地政学の復権を志しているように感じられる。

日本は外交下手、外交に戦略性がない、といわれる。その原因は、政治家や官僚ばかりではなく、国民、とくにマスコミに地政学的素養がなく、国際関係を他人事、道徳としか捕らえないためである。しかし、世界では、それよりはるかに高度な理論のなかで動いている。本書は、欧米の本場で学び、それを理解している著者により、それらが紹介されている。

これはこれでよいが、著者自身の考えも読みたいと感じた。いわゆる「おとなしい」のもでなく、日本の基準で言えば斬新なアイデアに違いない。

現状維持よりも良い4番目の選択肢が必要である  (2006-10-21)
本書の最後で、「地政学から見た日本の未来の選択」は、
1)米国の核の傘の下で保護国を続ける(=日米安保堅持/シーパワー連合)
2)日本が軍事的に独立する。勿論、核兵器は所有(=日米安保破棄)
3)中国の傘の下で保護国になる(=日中保持?/ランドパワーへの組込)
の3つしかないと著者は言う。
しかし、2)は日中に挟まれて日本が戦場となる可能性があり、3)は日本より経済的に劣る国の保護国となる屈辱には耐えられない。そうなると、日本の得意な現状維持・問題先送りに相当する1)の日本安保堅持が当面は良いと指摘する。
本書を読むとこの意味がよく分かる。
中川八洋氏がマッキンダーの地政学は参考になるということで、読書評を参考に本書を選んだ訳だが、これだけ分かりやすい書物を書き上げた著者の力量に感嘆すると共に、これが大学の入門コースの授業内容であるということに驚きを禁じ得ない。副島隆彦氏が映画に込められた思想を論じたり、米国思想の動向でリバータリアンを取り上げる意図が本書を読んでやっと理解できた。

「ないこと」になってる学問  (2005-12-19)
著者の言うとおり戦後の日本で地政学は「ないこと」になってる。
だが国際関係や外交史の海外の名著には地政学の知識が前提になっているものが多く、当然日本人の多くは議論がサッパリわからない。
もうすっきりと認めてしまえばいい、生臭いが日本以外の国は地政学を前提に自国の方針を定めている、と。
著者は結びで述べている通り、この本に著者の主張はない。あくまで地政学の基礎知識を伝えることに徹している。また陰謀論をかなり意識した記述も目立つ。
そして反地政学の立場をいくつか紹介している。
日本語の地政学のまともな本は少なくしかも冷戦後に触れている本はこれくらいしかない。

はじめの一歩  (2005-10-10)
「地政学」という、なんともキナ臭い分野を扱った入門書。
ちょっと、値段ははるが、これが一番読みやすかったです。

地政学というもの自体の善悪・正誤は置いといて、
大国がこの考え方を元に軍事・外交・経済政策を
立てているのは事実。

これを、一通り読めば、ニュースの読み方が変わります。

わかりやすい1冊  (2005-05-15)
地政学の基礎理論を勉強したくて購入しました。
前半部分では地政学の系譜から代表的な理論などが
分かりやすく書いてあって大変助かりました。

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