サッカー批評 issue40―季刊 (40) (双葉社スーパームック)
サッカー批評 issue39―季刊 (39) (双葉社スーパームック)
戦術に関してはこの本が最高峰―これぞサッカーの「戦術学」全世界30クラブ解体新書
日常性の中のサッカー
(2008-10-14)
どの程度裏話が開陳されるのかかなり期待を持って読み出したのですが、第一部は期待倒れです。どれも当事者の発言というよりは、伝聞が主となっており驚くべき話はありません。しかし第一部の最後は、どこまで真実なのかは別として、日本サッカー協会が準備しているcontingency planningが暴露され驚かせてくれます。尾崎問題の部分は、当事者(尾崎氏)とのインタビューをベースとしており、尾崎氏の時代を踏まえた大人の発言(そういう時代だったということです。いい悪いではなく、それが時代だった)が感動的です。第4部の、「デフレスパイラルに陥ったJリーグの15年」は中身のある記事です。ここには夢をなくして、もはやお金を稼ぐことのできなくなったJリーグの現状が克明にたどられます。そういう意味では、一面Jリーグバッシングとも言うべき記事なのですが、実はその結論はシニカルというかアイロニカルというか、驚くべきものです。そう、身近にそれぞれの地域に立脚したプロチームが存在するという日常性の構築にゼロから「成功」したJリーグの現状がシニカルに描写されます。そう世界のほとんどのリーグがJリーグと同じ状況にあるのです。そこには巨額のお金は存在しません。しかしその「日常」の継続を可能ならしめることこそ、サッカー強国の最低必要条件なのです。十分条件でないことは言うまでもありませんが。